2019-07-13から1日間の記事一覧

ビー玉は青く散らばる

昨日見た星空は カーペットに散らばった たくさんのビー玉を 私に 思いださせる (2018年2月)

無色透明

(または、ねこかき5メートル) 3月3日 室内プールで泳いでいた 泳ぐことはとても気分が良いなどと考えていた 現実では ほとんど泳げないというのに ビー玉が二種類あり どちらが良いか 決めなければならない クリスタルガラスのような ビー玉と 銀色にひか…

暗闇の万華鏡

いつの日も 電燈消した 天井に ひかりの粒が きらめいている

ほんものの星

砂のうえ 人差し指で まるを描き これが星だと あのこは言った

消しゴムは潔白なのか

道連れにされているのは 鉛筆の芯なのか それとも 消しゴムのほうなのか 間違われずに書かれた文字は 運が良い (2019年4月)

三角屋根

三角屋根の家で 寝起きしていることを 私はすぐに 忘れてしまう そして 雨の日に おもいだす (2019年5月)

流刑は嫌よ

眼鏡をかけたまま 昼寝ができるようになった 夜 流れ星のように 車のライトが通り過ぎる アザラシのぬいぐるみが 泣きそうな顔をしている (2019年5月)

牛乳がにがい

風邪をひいてから やかんのお茶がまずくなった 熱がすこしでもあれば 牛乳が にがいような へんな味になることを すっかり わすれていた (2019年5月)

白湯

電燈をつけていない 昼間の部屋の色はやわらかい 風邪をひいてから お茶をやめて 白湯ばかり飲んでいる (2019年5月)

耳の遠い白い食パン

病院の駐車場とヘリコプター 生クリームと いちごの挟まった サンドイッチが 二つ 夏のような気温 ひどく痛む喉 れんげ畑と きらめく 鯉のぼり 自分の部屋を思い浮かべた脳は はやく帰りたいと言いました (2019年5月)

ショートケーキと優等生

あっち向いてホイを 五回させられるより いちごの のった ショートケーキを五つ たべさせられるほうが ずっと良いので 私は “可愛いたまごっち”には なれそうにない (2018年)

淡く渦巻く

午後七時の空の色 私は スーパーボールのなかに 閉じ込められている (2019年5月)

アザラシ共和国

(iPhoneはアザラシを犬と間違える) 平成最後の夏は 何ひとつ言葉にできなかった ような気がしてならない 八月 アザラシのぬいぐるみを 椅子に並べて お誕生日のお祝いを しようとしていた (2018年)

(ねずちゅう) ごはんをたべたら すぐに 歯を磨かないと おくちのなかに ネズチュウが やってくる (2018年6月)

ずる休み

いつも 水曜日に 着ることにしている 水色のブラウスを 箪笥に戻した (2017年)

ハートは土足厳禁

もうバスには乗りたくない 私は バスの絵を見るだけで のりものよいになれる (2019年6月)

病院の待合室

横を向き しっぽ をまるめ どんぐりをたべる まねをしていたのか 栗鼠に化けていた 絵のなかの狐は 見破られても 平然としている (2019年5月)

ショートケーキの苺のごとく

苺が自らの意思で ショートケーキに 飛び乗ったわけではないのと同じように 私も自らの意思で免許を取得し 車に飛び乗ったわけではない (2019年6月)

うさぎは白、黒、ピンク

顔も手も足も ピンク色をした うさぎの絵を見ても 「変」だと思うことが あまりないということは どう考えてみても おかしい この世のどこをさがしても ピンク色のうさぎはいない ということを 私は なかなか 理解できないでいる (2019年6月)

茶碗に雲をよそう

(飛行機に乗った 次の日の朝) 茶碗のなかの白米が 白い雲に見える (2019年5月)

遊園地

台所で 牛乳の入った 紅茶茶碗が ぐるぐるまわる 夜 電子レンジのなかは ちいさな 遊園地になる